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患者さんストーリー

自分が元気でなければ、介護はできません。休憩なしで台所に立てるようになりました。

この記事の患者さん

ひざ関節

猿橋 正子さん

猿橋 正子さん
奈良県在住 
59歳(手術を受けた年齢

病名 変形性膝関節症(両足)

治療法 人工膝関節置換術

この記事の目次

03 人工関節置換手術を振り返って

「ずっと立ちっぱなしだけれど……」と主人が心配することも
現在、お父様の病院やスポーツジムへも車や電車で通っている

現在、お父様の病院やスポーツジムへも車や電車で通っている

今、一番に感じていることは痛みの無い生活のありがたさです。台所でいすに座ることもなくなりました。時間が経つのを忘れ、立ち続けて台所仕事をしている自分に驚くことが多々あります。以前はいすにずっと座ったままで、しかも休憩している時間のほうがずっと長かったのですから。「おまえ、さっきからずっと立ったままでやっているけど、平気か」と主人に言われ、ハッとするんですよ(笑)。

主人はそばにいて私の痛みをわかっていましたからいずれ手術になるだろうと感じつつ、「手術は大丈夫なのだろうか」と不安に感じていたようです。人工関節の手術について知り合いの医師に聞いたり、本などで調べたりし、病院と先生をリストアップしてくれました。主人が作ってくれた一覧表に、市民講座で講演された先生のお名前があったことも手術を決意した決め手のひとつでした。

自分も家族も手術についてよく理解し、納得したうえで、手術に臨む気持ちが大切だと思います。

自分の楽しみが見つけられる人生に向かって
健康管理のため、日々の食事や運動内容、体重などを記録している

健康管理のため、日々の食事や運動内容、体重などを記録している

スポーツジムには前から通っていました。手術前はプールで泳ぐのみでしたが、現在はリハビリの先生に相談しながら、週3回を目安にマシンを使った筋トレにも挑戦しています。筋肉をつけると、リハビリ後の回復が早いそうですね。「今日はジムに行ったのか?」と主人のチェックが入るんですよ(笑)。

手術後は食生活を中心に健康管理もさらに意識するようになりました。主治医の先生から「自分の生活を記したノートをつけなさい」とアドバイスされ、食事や運動の記録、体重のグラフなどを書き入れるノートをいつも持ち歩いています。

私は長年病院に通っていましたが、講演会での内容ほど詳しく人工関節の手術について知ることはありませんでした。思えば、講演会の参加が私の新しい生活の始まりでした。信頼できる主治医の先生に出会え、手術をしていただいた結果、こんなに元気になれました。今、感謝の気持ちでいっぱいです。

あの痛みを抱えたままでは、老親を看ることも、自分の老後を考えることもできなかったでしょう。まだ自分のことに自由に時間を割ける状況ではありませんが、いずれゴルフや旅行などにも行ってみたいと楽しみにしています。

<2012年1月取材>

担当ドクターからのひと言

リハビリもよく頑張ってくれた猿橋さんは、回復が早かったですね。術後の生活をノートに記すことをすすめたのは、ご自分の来た道を振り返ってみることは今後の生活の指針になりますし、担当医にとっても非常に参考になるからです。手術後のスポーツは医師と相談し、適切な運動を選ぶ必要がありますが、猿橋さんが行っている水中運動はひざにやさしいので、ぜひ続けてほしいと思います。


インターネットの普及で、一般の方もさまざまな医療情報が簡単に入手できるようになりました。たとえば「人工膝関節」と検索するだけでも、おびただしい量の情報が得られます。その一方、いろいろなことを知り過ぎて混乱し、正しい判断ができない場合もあるでしょう。ご自分である程度調べたら、専門医に直接会って話を聞いて、具体的な治療を始めることをおすすめします。

01 つらいひざの痛みの日々

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