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専門医インタビュー

膝や股関節、肘の痛み 我慢にガマンを重ねる前に専門医に相談を

この記事の専門医

永谷 祐子 先生
  • 永谷 祐子 先生
  • 名古屋市立大学医学部附属 東部医療センター 教授 副院長 リウマチ・骨粗鬆症センター長 診療部長
  • 052-721-7171

愛知県

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専門分野:関節リウマチ、関節外科、骨粗鬆症
専門医:日本整形外科学会専門医、日本整形外科学会認定リウマチ医、日本リウマチ学会専門医、日本リウマチ学会指導医

この記事の目次

手術後は、どのようなリハビリを行いますか?

膝や股関節の手術後は、手術翌日からリハビリを開始し、可動域(かどういき)を改善する訓練や筋力強化、歩行訓練などを行っていきます。入院期間の目安は3週間程度ですが、足の筋力が落ちている場合には、リハビリに時間がかかることがあります。術前にある程度の筋力を維持しておくことも大切です。その際に、「手術をしたら大好きな歌手のコンサートへ行く」「デパートで買い物をする」といった明確な目的を決めておくと、リハビリへのモチベーションになると思います。肘の場合、入院期間は2週間ほどです。術後2日ほど安静のために三角巾(さんかくきん)で固定します。その後は、理学療法士によって肘を動かす練習から始め、1週目ぐらいから自分の力で動かすなど肘の可動域を改善するリハビリなどを行っていきます。

退院後、気をつけることはありますか?

体重コントロール

股関節の場合、脱臼のリスクがあるので、長時間しゃがんで草むしりをするなど、無理な姿勢は避けてください。膝の場合は、正座など深く膝を曲げること、激しいスポーツは避けることなど、専門医のアドバイスによく耳を傾けてください。また膝と股関節の手術後で気をつけていただきたいのは体重コントロールです。人工関節に必要以上の負荷がかからないように意識してください。人工関節の進化によって違和感なく日常生活が過ごせるようになりましたが、1年に1度は受診して生活アドバイスやリハビリ指導を受け、気持ちを新たにするといいですね。肘関節の場合は、2kg以上のものは持たないように注意してください。つい重くなる買い物袋はシルバーカーやカートを使って運ぶようにしてください。テーブルに肘をついて支えながら立ち上がるのもやめましょう。

膝や股関節、肘の痛みに悩んでいる方にメッセージをお願いします。

永谷 祐子 先生

膝や股関節、肘の痛みを、ガマンにガマンを重ねてしまう方も多くいらっしゃいます。痛みをガマンしているだけでなく、詳しくお聞きすると、痛みのために趣味の旅行、デパートなどへの外出もガマンしている方が多くいらっしゃいます。特に人生における活動性の高い時期に、痛みをガマンし、仕事や日常生活、趣味を犠牲にするのはもったいないのではないでしょうか。
専門医を受診し「何が原因でこの痛みが出ているのか?」ということを理解し、その上で、どのような治療法があるかを知ることが大事です。
痛みをガマンしたり悩まず、まずは専門医にご相談ください。


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