メニュー

専門医インタビュー

ひざの痛みは早めに専門医に相談を 治療方法だけでなく人工関節の選択肢も広がります

この記事の専門医

髙柴 賢一郎 先生

福岡県

プロフィールを見る

認定資格:日本整形外科学会専門医、日本人工関節学会認定医、日本骨粗鬆症学会認定医
所属学会:日本整形外科学会、日本人工関節学会、日本骨粗鬆症学会、日本骨折治療学会、日本CAOS研究会、日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会

関連するキーワードから探す

この記事の目次

合併症についてお教えください

弾性ストッキング

弾性ストッキング

人工関節に細菌が付く感染症には注意が必要です。特に糖尿病やステロイド使用中の方などはリスクが高くなります。また手術前だけでなく手術後も、ひっかき傷や湿疹などが起こらないように肌を清潔に保つとともに、虫歯や歯周病などを放置していると感染する原因になるので、そのような場合は早めに治療する必要があります。
そのほかに、エコノミークラス症候群で知られる深部静脈血栓があります。手術後じっとしていると血栓ができやすくなるので、病室では足首を常に動かしていただいたり、血液がサラサラになる薬を使ったり、弾性ストッキングやフットポンプなどを利用したりして血栓の予防を行います。

退院後に気を付けることはありますか?

黄色部分がポリエチレン

黄色部分がポリエチレン

一般的に2週間くらいの入院が必要になり、その方の状態にもよりますが、だいたい1ケ月くらいで身の回りのことはほとんどできるようになります。退院後は定期的に受診いただき、人工関節の状態や日常生活で困っていることがないかを確認します。人工関節の耐用年数は、約20年といわれており、人工関節で使用されるポリエチレンが摩耗し人工関節を入れ替えないといけない場合があります。早期に発見できればポリエチレンだけの交換で終えることもできるのですが、あまりにも重症化してしまうと手術が大掛かりになることがあります。退院後に定期受診に来られない方もいますが、どんなに調子が良くても定期的に受診することを忘れないようにしてください。

ひざの痛みに悩んでいる方へ、メッセージをお願い致します。

ひざの治療を続けても痛みが改善しない、痛くないけどグラグラする、ひざが折れるなど、手術を受けるべきかどうかを一人で悩んでいらっしゃる方も多いのではないでしょうか。どうしたら良いか一人で悩むことは非常につらいことだと思います。セカンドオピニオンとして、手術を行っている医師に相談したり、医師の講演会に参加したり、実際に手術を受けた方に聞いてみるなどさまざまな方法があります。相談したからといって、手術を受けないといけないわけではありません。ひざの痛みの治療は、その方の状態や希望に応じてさまざまな方法があります。一人で痛みや悩みを抱えず、痛みや悩みに寄り添ってくれる専門医に気軽にご相談いただき、ご自身に適した治療を選択いただきたいと思います。


この記事の医師がいる
病院の詳細はこちら

ページの先頭へもどる

PageTop