つらいひざの痛み「あなたにとって」より良い治療方法を専門医と一緒に見つけましょう

病院で十分な期間リハビリを受けることはできるのでしょうか?

特に人工膝関節置換術後のリハビリでは、ご自宅に戻ってから階段の昇り降りやスーパーへの買い物など、ご自身での生活が送れるように、入院期間中のリハビリはしっかり行っていただきます。通常であれば、術後2-4週間程度での退院が見込めます。ただし、手術後の回復経過は人それぞれです。時間をかけてリハビリを行いたいという方であれば、回復期リハビリ病棟のある病院であれば、ご自分のペースでしっかりとリハビリを行い、安心して日常生活に戻れるのではないかと思います。また、退院後も外来通院でリハビリを継続することが可能です。
日常生活に戻ってから特に制限はありませんが、転倒には十分に気を付けてください。しばらくは安全のために外出する際に杖を使っていただいたり、術前に自転車を使っていた方でも、術後の生活に十分に慣れてから自転車に乗っていただくというように、少しずつ段階を上げていくほうが良いでしょう。
ご自身が実現したい目標を達成するために手術を受けたのですから、術後にはぜひとも旅行や趣味など、好きなこと、やりたことを行っていただきたいと思います。

現在、膝の痛みに悩んでいる方にメッセージをお願いいたします

変形性膝関節症は、日常的な膝の痛みにより、患者さんのQOL（生活の質）に大きな影響を与えます。膝が痛いと言っても、原因は色々あり、その原因にあわせて、様々な治療法があります。手術を検討する場合、治療法それぞれにメリットやデメリットがあります。ご本人だけでなくご家族も含め、不安なことや困っていること、治療の結果やりたいことなどをしっかり医師に伝え、十分に医師とコミュニケーションをとり、一人ひとりの「あなたにとって」より良い治療法を選択していただきたいです。
まずは膝の痛みがどういうものなのか、専門医に相談し、痛みの原因を知って欲しいと思います。