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専門医インタビュー

中高年に多い凍結肩 しかし本当の原因は腱板断裂かもしれません 肩の専門医にご相談ください

この記事の専門医

笹沼 秀幸 先生
  • 笹沼 秀幸 先生
  • 自治医科大学 整形外科学教室 学内准教授
  • 0285-44-2111

栃木県

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資格等:日本整形外科学会専門医、自治医科大学整形外科特任准教授、日本スポーツ協会公認スポーツドクター、野球医療サポート栃木理事、スポーツドクター栃木県連絡協議会幹事
所属学会:日本整形外科学会、日本肩関節学会、日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会、日本整形外科スポーツ医学会

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この記事の目次

腱板断裂の修復術や再建術について教えてください

腱板修復術

腱板修復術

以前の腱板断裂に対する手術は、4~5cmほど皮膚を切開し、三角筋という筋肉を割いて断裂している腱板を直接見ながら行われていました。現在は、肩に4~5mm径の小さな穴を4~5か所開け、関節鏡手術によって断裂した断端をもとの場所に手術用の糸で固定するという修復術が行われています。
また、修復が困難なほど断裂が大きくなっている場合は、背中にある広背筋の一部を移植し腱板を再建する広背筋腱移行術が行われたり、棘下筋を肩甲骨からはがし腱板機能を再建する棘下筋腱移行術が行われたりすることがあります。さらに、太ももにある大腿筋膜を採取し移植することで腱板機能を再建するなど、色々な再建手術が行われています。

リバース型人工肩関節置換術と腱板再建術はどのような違いがあるのでしょうか?

リバース型人工肩関節置換術

リバース型人工肩関節置換術

腱板の断裂が大きくなり過ぎていたり、腱板そのものがほとんど残っていなかったりして修復術による回復が期待できない場合は、最終手段としてリバース型人工肩関節置換術が行われることがあります。この手術に該当する年齢は65歳以上です。リバース型人工肩関節の場合、痛みの軽減効果が高く腕をある程度挙げられるようになるので、洗濯物を干したり髪の毛を櫛でとかしたりできるようになると思います。しかし、腕を内や外に回したりする動きやボールを投げるような腕を頭の上から振り下ろすような動きにはある程度の制限があります。
腱板断裂の手術方法には再建術やリバース型人工肩関節がありますが、選択される術式によって術後の生活が変わってきます。痛みを緩和させるだけで良いのか、農業や林業などの仕事やスポーツに復帰したいのか、というご自身が術後どのようなことをしたいのか、どこまで肩の機能を回復させたいかを肩の専門医と一緒にご相談され、ご自身が納得できる手術方法を選択してほしいと思います。


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