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専門医インタビュー

~膝の痛みのない生活に向けて~ 自分の行きたい場所に行ける幸せをもう一度!

この記事の専門医

  • 渡邊 丞 先生
  • 医療法人六人会 ロクト整形外科クリニック 理事長
  • 098-878-6910

沖縄県

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1979年京都府生まれ。久留米大学卒。モットーは「患者様の背景を大切にして、心の通った医療を行うこと」。趣味はサーフィン。

この記事の目次

術後のリハビリテーションについて教えてください。

リハビリルームの風景

一般的なリハビリプログラムは筋力トレーニング、それから可動域の訓練などの柔軟体操です。術後は毎日2回ずつやっていただきますが、それだけでは少なすぎるので自分でもトレーニングしてもらうようにお願いしています。2週間の入院を経て、その後は通院リハビリになります。術後のリハビリは非常に大切ですので、退院後も最低でも週に2回の来院、それ以外に自宅での訓練も指導しています。患者さんには、せっかく手術を受けたのだから「やりたかったことやるぞ!」といった心構えで、頑張ってリハビリに取り組んで欲しいとお願いしています。特に術後の2カ月間は痛みが続くため、そこは戦いになりますが、幸い皆さんとても前向きに取り組んでいただいています。

術後の生活で何か気をつけることはありますか?

手術後、間もない頃は筋力がまだ十分ではないため、どうしても自分の能力を超えた動作をしがちになります。その際にくれぐれも注意していただきたいのが転倒です。転倒は、骨折や人工関節の破損、緩みの原因になります。また十分な筋力を付ける上でも、ぜひ積極的に運動していただきたいのですが、激しいスポーツやジャンプは膝にかかる負担が大きくなるため、できる限り避けてください。それ以外は、普段の生活において特に制限はありません。リハビリを続けていくうちに、楽しみにしていた旅行とかグラウンドゴルフ、ゲートボールなどを再開できるようになり、皆さん楽しんでいらっしゃいます。手術前とは表情も変わりますね。膝が痛いと家を出るのもおっくうになりますし、人とのコミュニケーションも減ってきて家にこもりがちになりますが、このような精神的な苦痛も和らいでくるようです。また介護面などでも、ご家族の負担も減らすことができます。

膝の痛みでお悩みの方に、先生からメッセージをお願いします。

大切なのは、症状がまだ進行していない段階で症状に気づくことです。階段を降りるときに痛くなったとか、立ち上がるときに痛くなったとか、症状の変化のサインをできるだけ見逃さないようにしてください。そして痛みが出始めた初期の頃に、運動する習慣をつけたりダイエットをしたりなど、適切な対策を取ることが重要です。変形が強い人の多くは、「注射を打っても症状が改善しない」、「リハビリに取り組んでいるのに良くならない」と日々悩まれていることだと思います。もし、現在の治療法で症状が良くならない状況に陥ってしまった場合は、残りの人生の幸せのためにも家族と相談して、人工膝関節置換術を受けられることをお勧めします。手術を受けるためには大変な覚悟が必要になりますし、怖いことだと思うのですが、まずは近くの整形外科に相談してください。痛みなく歩くことができる、自分の行きたい場所へ行けるということは、他に代えがたい幸せではないでしょうか。


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