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患者さんストーリー

自分が元気でなければ、介護はできません。休憩なしで台所に立てるようになりました。

この記事の患者さん

ひざ関節

猿橋 正子さん

猿橋 正子さん
奈良県在住 
59歳(手術を受けた年齢

病名 変形性膝関節症(両足)

治療法 人工膝関節置換術

この記事の目次

02 手術を受ける決心から手術後まで

市民講座で納得、「ぜひ手術を受けよう」と決意
先生のお話が終わる頃には、気持ちは決まっていました」

「先生のお話が終わる頃には、気持ちは決まっていました」

人工関節の手術があることは知っていました。昨年春に亡くなった主人の母が大腿骨に人工関節を入れる手術を受けていたからです。当時90歳近かった義母は、転倒して入院した際「手術をしなかったら寝たきりになる」と言われると「手術を受けたい」と。そこで、人工関節手術のリスクも含めた説明を私が聞いていました。リハビリ後、歩けるようになった義母を見て、「本当に痛みがなくなるんだ」と思いました。

とはいえ、いざ自分の手術となると、葛藤の繰り返しでした。通っていた病院の壁には人工関節手術の写真が貼ってあり、小冊子もいただいていました。手術を前向きに考えはじめた矢先、テレビで生々しい手術風景を見て、気持ちがひるんでしまったのです。見なければよかったと(笑)。そんなときに聴講したのが、地元で開催されたひざの痛みについての市民講座でした。

講座では、専門の先生から、ひざがどんな仕組みになっているかといったお話、痛みの症状や手術治療のお話がありました。特に人工関節手術の詳細や具体例を聞けたことで、それまで抱いていた一抹の不安が消えて「私も絶対に手術を受けよう」と心に決めました。痛みを抱えたままでは親の介護もままならず、先生のお話にあった「自分の楽しみを見つけること」などほど遠いと思ったからです。

手術後3週間で、つえを使わず坂道を歩けるように
退院間際には、病院近くの坂道も つえ無しで上り下りが可能に

退院間際には、病院近くの坂道も つえ無しで上り下りが可能に

市民講座で話された先生の病院が自宅から通える範囲内にあったこともあり、講演会終了後に早速受診。手術は片ひざずつの選択肢もありましたが、老親を看ている私には時間的な余裕がなかったため、両ひざ同時を希望しました。さいわい入院中の父の容態が少し安定し、介護病棟に移ることができたので、その年の3月に他界した義母の初盆を済ませたあと、手術を受けることになりました。私の入院中、何事も起きませんようにと願いつつ……。

2011年8月、両ひざの人工関節手術を受けました。おかげさまで手術後の経過は順調で、翌日には一般病棟に戻り、3日目からリハビリを開始。歩行器を使って廊下を歩く練習が始まりました。手術後10日過ぎにはつえを使って歩く練習になり、20日過ぎにはつえが無くても歩けるように。廊下での歩行練習も、ほかの患者さんから「まだ行くの?」と言われるくらい(笑)、頑張っていましたね。入院中の父を思うと、どうしても4週間で退院したかったのです。

退院前には病院の外を30分くらい歩けるまでに回復。外出許可をいただき、家族に付き添ってもらって病院の近くの坂道をつえ無しで上り下りできたときは感激しました。手術前のひざの状態ではとても考えられませんでしたから。そして予定通り4週間で退院。目標だった「つえ無しで歩いて帰る」ことも達成できました。

03 人工関節置換手術を振り返って

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