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専門医インタビュー

保存療法も、手術も患者さんが望むことをかなえてあげたい

この記事の専門医

飯田 惣授 先生

埼玉県

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TMGあさか医療センター人工関節センター/脊椎内視鏡センター センター長、埼玉医科大学病院非常勤講師
資格:日本人工関節学会会員、日本整形外科学会専門医、日本脊椎脊髄病学会指導医、日本整形外科学会脊椎内視鏡下手術・技術認定医

この記事の目次

手術前にもリハビリをするのですか?

端坐位での膝関節屈伸運動と膝関節屈伸運動

端坐位での膝関節屈伸運動と膝関節屈伸運動

人工膝関節置換術は、全身の健康状態がいい人であれば、年齢に関係なく安全に行うことができる手術です。人工膝関節置換術を行うことを決めたら、手術前からリハビリ室に通って、手術後にどんなリハビリをするか十分に知っておいてもらいます。
手術にかかる時間は1時間半くらい、2種類くらいの麻酔薬を合わせて、全身麻酔と脊椎麻酔を用いて行います。手術の翌日から制限なしに動きます。術後の痛みのコントロールも、特別なことはしていません。傷の痛みが全くないとは言いませんが、硬膜外麻酔と点滴の中に何種類かの痛み止めの薬を入れたり、その人その人のペースで痛みを軽くする工夫をしています。
手術後のリハビリの中心は歩くことと、膝の曲げ伸ばしの訓練です。2~3週間くらいの入院の期間中しっかりリハビリ訓練を続けます。

手術後に気を付けることはありますか?

自分の家に帰って自信をもって生活できるようになったら、退院です。階段があるのか、畳敷きなのか、どんな家に住んでいるのか、家の中でどんなことが心配で何をしたいかということをあらかじめよく聞いたうえで、それに合わせてそれぞれのリハビリ訓練を組み立ててアドバイスしています。
退院後2週間目に、そのあとは1か月後、問題がなければ3カ月~半年ごとに外来受診をしてもらい経過を見ます。当然のようにほとんどの人は、「人工膝関節にしたら動きやすくなりました」と喜ばれます。その中で、私たちが特に気を付けて尋ねていることは、入院生活から自宅での生活に戻った時、何ができるようになり、何ができないかということ。あせらなくてもいいから、怖がらずにできることは何でもしてくださいとアドバイスしています。
基本的にしてはいけない動きはありません。自由にどんどん外に出て下さい。

先生がこだわっていらっしゃることは?

私は、人工膝関節置換術だけを一生懸命やっているわけではありません。
膝が痛い、股関節が痛い、腰が痛いと訴えて来る患者さんが、手術以外の治療をいろいろやっても改善できずにとてもつらいという時、「手術を行う専門医のところで治療をしてもらったらどうですか」と紹介をしていました。20年以上も前のことです。
その時、「先生のところではこれ以上診てもらえないのですか」と不安げに患者さんから言われたことがありました。
そういう患者さんの期待に応えたいと思ったのが、人工膝関節置換術も手掛けるようになったきっかけです。やる以上はある程度以上のレベルの手術ができないといけないと、猛勉強をしました。目の前の患者さんのために、患者さんが望むことは何でもしようと思ったのです。全て、患者さんファーストです。
私が出来ることをいろいろな方法でサポートしていきたいと思っています。手術を望んだ患者さんの膝を開けてみたら、予想以上に関節変形が進み過ぎていたからうまく手術できなかったということは絶対にないように、新しい技術や方法もどんどん取り入れる―、これが、私が大事にしていることです。




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