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専門医インタビュー

ひざの痛み 受診と治療のタイミングを逃さず適切な治療選択を

この記事の専門医

平出 周 先生
  • 平出 周 先生
  • 牧田総合病院 副院長
  • 03-6428-7500

東京都

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東京慈恵会医科大学医学部卒業
認定資格:日本整形外科学会専門医、日本手外科学会認定手外科専門医
所属学会:日本整形外科学会、日本手外科学会、東日本手外科研究会

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この記事の目次

術後の生活およびリハビリテーションについて教えてください

歩く練習

一般的に術後の翌日から車いすに乗る訓練を開始します。2日目より歩行器や平行棒を使って歩く練習からはじめ、最終的には杖なしでの歩行を目指します。個人差はありますが、術前から歩けていた方では、術後2~3週間で歩行が安定しはじめることが多いので、そのまま退院という運びになります。しかし、術前の状態が悪く歩行が困難だった方は、筋力が落ちているので少し時間がかかることがあります。その場合は、地域包括ケア病棟や回復期リハビリ病院でさらに1~2ヶ月程度継続して入院し、しっかり納得いくまでリハビリを続けることもできます。なかには一人暮らしの方もいますので、退院後の生活に困らないよう前もって家屋調査で自宅の環境を見ることもあります。リハビリを行うことで関節の動きが良くなったり、術後の回復にもつながります。手術が上手くいってもリハビリが上手くいかなければ最終的には関節の動きが悪くなってしまうので、しっかり筋力を高めていきましょう。

術後の日常生活において、気をつけることや心がけることはありますか?

術後はずっと安静にしている必要はありません。ご自分の足でしっかり歩けるようになるには、適度に運動し筋力を維持することが大切です。ただし、ジャンプなどを伴う激しい運動は関節に負担がかかるので避けてほしい動作の一つです。おすすめのスポーツとしては、ゴルフやテニス、ウォーキングなどです。筋力を落とさないように運動していただくのは人工関節を長持ちさせるために必要です。また、高齢者の方が多いので、もともと骨粗鬆症がある方がいます。骨粗鬆症があると術後に骨が痩せてしまい、人工関節のゆるみの原因になってしまうことがあります。手術だけでなく、骨粗鬆症の評価を行い、必要があれば治療を受けておくと良いでしょう。

膝関節の痛みに悩んでいる方へ、先生から一言お願いします

高齢化社会に伴い、関節の痛みがある方が増えてきています。変形性膝関節症を放置していると、将来思うように体が動かなってしまい寝たきりの状態になることも懸念されます。膝の痛みがあるからといっていきなり手術を行うわけではありません。まずは保存療法に取り組んでいただき、それでも効果がみられず5年、10年続くとなると、先のことを考えて手術を検討する場合もあります。適切な治療のタイミングを逃さないためにも、ご自分の膝の状態を知ることから始めてみましょう。


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