メニュー

専門医インタビュー

痛みの原因をしっかりと確かめるために適切なタイミングで受診しご自分にあった治療選択を

この記事の専門医

加原 尚明 先生

岡山県

プロフィールを見る

医学博士、日本整形外科学会専門医・認定研修指導

この記事の目次

どのような状態になったら手術が必要ですか?

手術を受けるタイミングは、普段の生活の困り具合で決めると良いと思います。既に、痛みや膝関節の変形が強く、生活する上で困っているようなら手術を受ける時期です。と言っても、なかなか手術を受ける決断がつかないことも多いと思います。ただ、患者さんの中には、80歳くらいを越えて膝の痛みがかなり強くても、手術を受ける気力がなくなってしまって、「もっと早く手術を受けておけば良かった」と後悔される方が少なくありません。また、高齢になると、筋力もだんだん落ちてくるので、手術後のリハビリに時間がかかり、日常生活に戻るのに時間がかかってしまいます。いずれは手術を受けたほうが良い状態なら、タイミングを逃さないことがご自身のためになると思います。

手術療法について教えてください

人工膝関節置換術

人工膝関節置換術

骨切り術

骨切り術

膝の痛みの原因が、半月板の傷みや軟骨のささくれ、腫れた滑膜などの場合、内視鏡を使った手術で改善を図ることがあります。さらに変形が進んでしまった場合は、骨(こつ)切り術や人工膝関節置換術を検討することになります。骨切り術は、膝関節の骨の一部を切り取り、偏った荷重軸を改善する手術です。それに対して、人工膝関節置換術は、傷んだ関節を人工物に置き換える手術で、膝関節の内側だけというように一部だけ人工関節に置き換える「部分置換術」と、膝関節全体を置き換える「全置換術」があります。

「部分置換術」とはどのような手術ですか?

部分置換術とは、例えば、大腿骨内顆骨壊死のように、膝関節の内側だけが壊死していて、靭帯などは傷んでいない場合、関節の内側部分だけ人工関節に置き換えます。変形性膝関節症の場合も、軟骨の摩耗や変形が内側だけに限定され、靭帯などに問題がなければ部分置換術が向いています。特に、部分置換術の場合は、全置換に比べて靭帯など残せる組織が多いので、手術後、自分の膝のように感じるという方の声を多く聞きます。さらに、全置換術に比べて、手術時に筋肉を切る割合が少ないので手術後の痛みの度合いも小さく、膝の曲がりも手術前の状態を取り戻す方が多く、日常生活への復帰も早いことが多いと感じています。

人工膝関節部分置換術の流れ

人工膝関節部分置換術の流れ

人工膝関節の性能は進歩しているのでしょうか?

人工膝関節そのものは、特に使用されるポリエチレンを中心に品質がかなり向上しています。加えて、簡易ナビゲーションシステムといって、患者さんに合わせて、より精度の高い状態で人工関節を設置できる手術支援システムが普及するなど、手術手技についても向上しています。こうした技術の進歩によって、部分置換術、全置換術ともに、耐用年数が15年、20年と言われるくらい向上しており、60歳くらいで人工関節を選択する方も増えてきている印象があります。


この記事の医師がいる
病院の詳細はこちら

ページの先頭へもどる

PageTop