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専門医インタビュー

膝の痛みは、専門医に相談しご自身の目的にあわせた治療を選択しませんか

向山 俊輔 先生
  • 向山 俊輔(むこうやま しゅんすけ) 先生
  • 沼津市立病院 整形外科 第一整形外科 医長
  • 055-924-5100

静岡県

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専門:スポーツ外傷・障害、膝関節、足関節
資格:日本整形外科学会専門医、日本スポーツ協会公認スポーツドクター、アスルクラロ沼津チームドクター、東レアローズチームドクター、日本バレーボール協会メディカル委員

この記事の目次

治療を続けても、なかなか膝の痛みが改善しなということはありませんか? 今の状態を何とか改善したいと思うようでしたら、次の段階の治療を考えてみてはいかがでしょうか? 沼津市立病院 向山俊輔先生に様々な人工膝関節の手術方法や、目的を持って治療を受けることやリハビリに取り組む大切さについてうかがいました。

高齢の方が膝に痛みを感じる場合、どのような原因が考えられますか?

正常な膝と変形性膝関節症(進行期)

最も多い疾患は、変形性膝関節症です。主な原因は加齢に伴う変化であり、多くは50~60代頃になり膝に違和感や痛みなどの症状が出現します。はっきりとした原因がなく発症する方が多いですが、一方、若い頃に膝の靭帯や半月板を傷めたことや過度な肥満が原因で、30~40代頃の若い方でも変形性膝関節症を発症することがあります。
また、特発性大腿骨内顆骨壊死(とくはつせいだいたいこつないかこつえし)も膝に痛みを生じる代表的な疾患です。微小な外傷やステロイドの使用が原因となりますが、はっきりとした原因が特定できないことも多くあります。その他、関節リウマチや半月板損傷、膝関節遊離体など膝が痛くなる原因は様々です。

変形性関節症に対してどのような治療を受けたほうが良いのでしょうか?

減量や簡単な筋力トレーニングといった日常動作指導
関節内へのヒアルロン酸注射

初期の変形性膝関節症の方であれば、まず、減量や簡単な筋力トレーニングといった日常動作指導から始まり、通院リハビリテーション、内服薬の使用や関節内へのヒアルロン酸注射といった保存療法を行います。
保存治療で十分な効果が得られない場合には、手術治療も考慮していきます。代表的な手術方法として、人工膝関節置換術が挙げられますが、病状に応じて、関節鏡手術や骨切り術が適応になることもあります。治療をどこまで行っていくかは、患者さんそれぞれの、病状や症状によって変わりますが、治療の目標を明確にすることが非常に重要です。膝が多少痛くても、日常生活に大きな支障がなければ問題ないという方から、痛みなく快適に歩きたい、買い物や旅行に行きたい、畑仕事をしたい、スポーツ活動を続けたい方など、今後どのような生活を送りたいかは人それぞれ異なります。目的に合った治療内容を選択する必要があります。
また、80歳代、90歳代といったご高齢の方でも、健康状態が問題なければ手術治療を検討することは十分可能です。現在行っている治療を続けても、ご自身がかなえたい目標に対して、膝の状態が満足できていないようであれば、次の治療を考えてみても良いのではないかと思います。


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