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専門医インタビュー

外反母趾は重症化する前に足の外科医に相談を!治療選択肢は広がっています

この記事の専門医

渡辺 淳 先生

東京都

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平成10年東京医科大学医学部卒業
医学博士、NPO Orthotics Society 副理事長 Foot Control Trainer
専門分野:足の外科・骨折治療
資格:日本整形外科学会整形外科専門医、日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医、日本整形外科学会認定リハビリテーション医

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この記事の目次

術後のリハビリや退院までの流れを教えてください

手術翌日から、つま先を浮かせてかかとのみを付いた歩行と指の運動を始めます。術後2日目頃までは手術後の痛みがありますが、その後は徐々に落ち着いていきます。入院期間はおよそ1週間程度が目安ですが、外反母趾が重度で親指だけでなく他の指も手術した方や、また両足同時に手術を受けられた方は3週間くらいをおすすめしています。退院時には大きめのサンダルなどを履いてもらい、かかとだけをつけてご自身で歩いて帰ることができます。松葉杖などは必要ありません。

退院後の暮らしで気を付けることはありますか?

術後およそ3週間で全体重をかけての歩行、術後およそ6週間でつま先立ちを含めた歩行を行うことができます。
仕事への復帰は、デスクワークなら術後およそ3週間、立ち仕事であればおよそ8週間ほどを目安に段階的に進めていきます。術後2カ月間くらいは手術の影響で足が腫れてしまうことがありますので、足を心臓より高い位置に上げて休んだり、歩行時間・距離を少なくするなどを心がけてください。ご自宅での家事や近所へのお買い物は可能ですが、長時間の外出などは控えて歩きすぎないようにしていただきます。
その後は、経過が安定していれば生活やスポーツでの制限は必要ありません。術前以上に積極的に活動していただいて良いと思います。もちろん、前述したようなストレッチや筋力強化を継続していくことも重要です。
なお、手術前後では足の形が大きく変化しますので、術前に使用していた靴は当然合わなくなります。主治医の先生に相談の上、その時のご自身の足に合った靴を新調することをおすすめします。

足の親指の痛みに悩んでいる方にメッセージをお願いします

足の骨

外反母趾は長い間、整形外科を訪れても「靴を変えて様子をみる」ことに留まっていた病気です。しかし近年、装具療法を含めての保存治療も手術治療もさまざまな選択肢が広がったことで、変形が軽度な方から重度な方まで、子どもから大人までさまざまな患者さんが治療を進められる環境が整いつつあります。なかなか良くならないという痛みにお悩みの方は、足の外科医への受診をしてみてはいかがでしょうか?専門医とともにご自身に合った治療を選び、日常生活の向上を目指してください。


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