人工股関節について

人工股関節置換術とは

人工股関節置換術とは、傷ついた股関節の損傷面を取り除いて、人工関節に置き換える手術です。人工関節は、金属製のステムボールソケット、そしてソケットの内側にはめ込む超高分子ポリエチレン製のライナーでできています。このライナーは、軟骨の役目を果たしているので、ボールをライナーに組み込むことにより、スムーズな関節の動きが得られます。

人工股関節置換術の流れ

統計データ

人工股関節置換術は日本国内で40年以上前から行われている手術です。整形外科では一般的な治療法として定着し、手術件数は年々増えており、今では年間6万例以上にも上ります。また、厚生労働省の公開データによれば、人工股関節置換術を受けられる患者さんの平均年齢は68歳と、比較的高齢の方が手術を受けられていることがわかります。 ※厚生労働省 第3回NDBオープンデータ(レセプト情報・特定健診等情報データベース)
平成28年4月-平成29年3月診療分

日本における人工股関節(THR)置換術年間症例数

「日本における人工股関節(THR)置換術年間症例数」㈱矢野経済研究所「2018年版メディカルバイオニクス(人工臓器)市場の中期予測と参入企業の徹底分析」のメーカー出荷ユニットベースをもとに人工関節ドットコムが手術件数として作成

㈱矢野経済研究所「2018年版メディカルバイオニクス(人工臓器)市場の中期予測と参入企業の徹底分析」のメーカー出荷ユニットベースをもとに人工関節ドットコムが手術件数として作成

最小侵襲(しんしゅう)術(MIS:エムアイエス)

治療部位の切開(侵襲)の程度をなるべく小さくし、患者さんの体にかかる負担を少しでも軽くしようという手術手法を、最小侵襲術あるいは低侵襲術といいます。人工関節置換術における最小侵襲術では、皮膚を切開する長さを従来よりも小さくする、筋肉を切らずに温存するといった方法で、患者さんにやさしい手術の実現を図っています。

(注記)
最小侵襲術は、患者さんの容態や症状等によっては行えないこともあります。また、最小侵襲術による効果は必ずしも確約されているものではなく、期待できるという範囲に留まっているものであることをご理解ください。最小侵襲術を希望される場合には、適応や効果について、担当の医師と十分にお話されることをお勧めいたします。

2種類の固定方法

インプラントを固定する方法としては、大きく分けて直接固定法(セメントレス固定)と間接固定法(セメント固定)の2種類があります。 人工股関節置換術では、患者さんと話し合った上で、個々のニーズに合わせた最適な方法を選択します。

直接固定法(セメントレス固定)

セメントレス固定用のインプラントは、骨セメントを使用することなく、大腿骨内部の空洞に挿入します。 大腿骨内部の空洞は、インプラントがしっかりフィットするように、あらかじめ形状を整えておきます。 この種のインプラントの表面は、無数の小さな孔が開いた構造になっており、大腿骨の内部でしっかり骨とかみ合うように設計されています。そのため、表面に開いた無数の小さな孔から、骨の組織がインプラントの内部に向かって浸透するように成長していくことができます。 最終的には、このようなインプラント内部へ骨が成長することによって、固定の強度がさらに高まり、インプラントを適切な位置と向きで維持しやすくなります。

間接固定法(セメント固定)

セメント固定用のインプラントは、骨セメント(インプラントを適切な位置と向きで固定するための骨用のセメント)を使って設置するように設計されています。 まずは、あらかじめ形状を整えておいた大腿骨内部の空洞に、骨セメントを注入します。 次に、この空洞の中でインプラントの位置と向きを調節しますが、骨セメントがあることで、インプラントを適切な位置と向きで維持しやすくなります。

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