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専門医インタビュー

股関節の痛みは我慢しすぎないで人工股関節の性能も、手術の技術も目覚ましく進歩している

  • 泉 亮良 先生
  • 埼玉医科大学 整形外科・脊椎外科 講師
  • 049-276-1111

埼玉県

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東京大学医学部卒業。JR 東京総合病院、東京大学医学部附属病院などで人工関節を中心とする手術を多数執刀。
中田病院での変形性膝関節症・股関節症の専門外来と手術も担当

この記事の目次

足の付け根が痛い、関節が硬くて思うように動かすことができないから、出かけるのが億劫。楽しみだったバス旅行にも行けない…。色々なものを試してみたけど思うような効果がないのは、年をとったのだから仕方がないとあきらめていませんか。痛みの原因は何か、どんな解決策があるのか、関節の専門家・泉 亮良先生に伺います。

肥満や加齢も原因のひとつ

骨
股関節の痛みを引き起こす代表的な疾患が変形性股関節症です。その多くは臼蓋形成不全と言われる生まれつき大腿骨がはまり込む骨盤側のくぼみ(寛骨臼)の発育が悪い方で、日本では特に女性に多くみられます。また本人に自覚がなくても、親など身内のだれかに股関節の治療歴がある場合にも臼蓋形成不全が見つかることがあります。また最近では、急激に股関節の具合が悪くなったという方が増えています。食生活の欧米化などによる肥満や加齢が股関節に影響していると考えられます。
変形性股関節症の初期の症状は、股関節の動きの硬さと痛みがあります。始めは身体が硬くなったのかなと感じられる方もいらっしゃいます。腰や膝の痛みの原因が、実は股関節だったという方も少なくないです。

変形性股関節症の治療法にはどんな方法がありますか?

痛みがそれほどでなく、レントゲンで股関節の変形がまだ進んでいない程度なら、硬くなってきている股関節をほぐすストレッチが有効です。股関節を柔らかくして可動域を広げる運動と、関節周辺の筋肉をつけるトレーニングを続けましょう。これは股関節周辺を鍛えるだけでなく、関節変形の進行予防にもなります。もしこの後、手術をしなくてはならなくなったとしても、股関節の可動域が広いほうが手術後の経過がいいことが分かっています。
股関節の状態が進行期、末期になると、手術という選択肢が加わりますが、以前よりも人工関節の寿命が長くなりましたので、自分の骨を矯正して行う骨切り手術よりは、リハビリや痛みの取れ方に確実性のある人工股関節を勧めることの方が多くなっています。


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